謹啓
皆様におかれましては,ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。また,平素から富山大学経済学部に多大なるご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
富山大学経済学部は,1924年に設置された官立高岡高等商業学校をそのルーツとしており,2024年に100周年という大きな節目の年を迎えます。これまで100年にわたって有為な人材を輩出し,地域・社会に多大な貢献をしてきました。卒業生は2万5千人以上にものぼり,地域社会,そして全国各地で活躍され,豊かな人的ネットワークや強固な地域とのつながりを築き上げてきております。
このような100周年というタイミングで,経済学部は新しく生まれ変わります。
今日,社会環境は劇的に変化し,その変化のスピードもますます速くなっています。それに伴い,解決しなければならない地域課題やビジネス課題も複雑化・多様化しており,社会からはそうした課題の解決に力を発揮できる人材が強く求められています。このような人材を育成するためには,高い専門的知識と幅広い視野からアプローチするための領域横断的な知識の修得,それに加えて経験や勘に頼るのではなく,データに基づきエビデンスベースで考えていく力の養成が必要になります。
今回の改組の目的は,今日の社会のニーズに合致した有為な人材を輩出するための新しい体制づくりというところにあり,領域横断的な学びを実現するために,これまでの3学科を1つに統合し,「経済経営学科」という1学科体制にしたうえで,この1学科のもとに3つのプログラム(公共政策・企業経営・経済データサイエンス)を設置しています。
プログラム教育の特徴は,従来の経済・経営・法律という社会科学の3分野を横断的に学べる体制をとりながら,どのプログラムに所属してもデータサイエンスの素養を身につけることができる体系的なカリキュラムを用意していることです。
各プログラムでは,以下のような人材を育成することを目指しています。
公共政策プログラムでは,専門的知識に裏打ちされたエビデンスに基づきながら,国や地方自治体が扱う政策のあり方と社会経済について的確に把握するための分析能力を身につけた人材を育成します。
企業経営プログラムでは,国際経済・経営環境という外部環境に対して,企業の経営資源等の内部環境の適合を図るため,経営戦略の策定や経営組織の運営を行い,事業活動を通じて価値創造を実現する能力を身につけた経営人材を育成します。
経済データサイエンスプログラムでは,統計,情報,及び数理科学などのデータサイエンスに関する高い専門性とその応用力を身に付けることで,経済,社会,地域,及びビジネスにおける諸課題をデータ主導で発見し,新しい価値を創造できる能力を身につけた人材を育成します。
このように,新しい経済経営学科では,「社会科学×データサイエンス」の学びを通して社会で役立つ実践的課題解決力を身につけ,社会に貢献できる人材の育成を目指しております。こうした取り組みをご支援いただくために,このたび,「富山大学経済学部基金」を立ち上げる運びとなりました。この基金を通じて寄せられる皆様のご寄附は,社会のニーズに対応した人材育成を行っていくために教育・研究環境の改善を図ることを目的として活用させていただくものであり,経済学部が次の100年も引き続き有為な人材を輩出し続けるための礎となるものです。
社会に貢献できる人材の育成を通じて,富山大学経済学部が今後より一層の発展を続けるために,何とぞお力添えを賜りますよう衷心よりお願いを申し上げます。
謹白
令和6年5月吉日
富山大学経済学部長 森口 毅彦
富山大学経済学部は大正13年に設置された前身の高岡高等商業学校を経て、昭和28年に設置された社会科学系総合学部であり、本年の2024年(令和6年)には、創立 100周年という大きな節目を迎えることとなります。
経済学部の同窓会である越嶺会は、長い歴史と教員の皆さんをはじめとする関係者に支えられ、現在、延べ約2万5千名の会員を有するまで人材の輪を拡げてきており、各会員においては国内外の企業等や地域経済の担い手として幅広く活躍しております。
富山大学事務局をはじめとして各企業、地方自治体、関係団体の皆様には、これまで長きにわたる越嶺会の諸活動に対しまして、深いご理解、ご支援を賜わっておりますことに厚く御礼申し上げます。
現在、越嶺会では、本年10月に開催を予定しております「創立100周年記念行事」に向けて、推進母体となる実行委員会を立ち上げて、越嶺会員並びに関係者の皆さんの心に残るすばらしい大会となるよう鋭意準備を進めているところです。
また、創立100周年を契機といたしまして、「時代が求める実践的な人材の育成」を重点的に取り組むテーマに据えて、今後、企業と現役学生との交流促進や寄附講座の開設、さらには講義室の改修など、各種事業の取り組みを支援していくことを計画しております。
これらの事業に取り組む背景として、近年の国内では、少子高齢化が加速し人材確保が重要な経営課題となる中、人工知能(AI)などの先端技術の進展や働き方改革、世界的な課題である地球温暖化に対応した事業戦略の見直しが進められるなど、社会経済環境が激変してきております。
こうした時代にあっては、多様な能力を活かしながら新たな付加価値を創造し、果敢に未来を切り拓いていく人材がこれまで以上に求められることから、越嶺会としてその担い手の育成を積極的に支援することにより、地域社会及び産業経済の活性化に貢献していきたいと考えております。
つきましては、この度、新たに富山大学経済学部基金を設置いたしまして、人材育成をはじめとする支援事業に取り組むことといたしましたので、各事業者の皆様には設置の趣旨をどうかご理解いただき、本基金へのご寄附についてご協力を賜りますよう心からお願いを申し上げます。
2024年5月
越嶺会会長 伍嶋二美男
富山大学経済学部の教育・研究における環境の整備や内容の充実による高度なものづくり人材育成を図ることを目的とします。
富山大学基金のページから寄附手続きいただけます。富山大学基金は大学の活動を広く支援する基金である「一般寄附」と使途を明確にした事業を支援する基金である「特定基金」に分かれており、経済学部基金は特定基金に分類されます。インターネット(クレジットカード決済、コンビニ決済、ペイジー決済)から寄附、または銀行・ゆうちょ銀行から寄附が可能です。
富山大学経済学部基金への寄附金については、税制上の優遇措置が受けられます。本学が発行する「寄附金受領証明書」を添えて、確定申告により手続きをお取りください。なお、「寄附金受領証明書」は、寄附金の入金を確認させていただいた後にお送りいたします。
個人 | 団体 |
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1口 1万円 | 1口 5万円 |
寄附金額は目安です。金額によらず謹んでお受けいたします。
ご寄附いただいた寄附者様の御芳名(団体名)をWEBに掲載させていただきます。(掲載を選択しないこともできます。)
なお、一定金額(個人で5万円,団体で10万円)以上ご寄附いただいた方には経済学部内に御芳名(団体名)を銘板に刻印して末永く顕彰させていただきます。
また、高額寄附者(個人で50万円以上、団体で100万円以上)には、富山大学経済学部長名での感謝状を贈呈いたします。
2024年6月富山大学経済学部基金ホームページを公開しました。
〒930-8555 富山県富山市五福3190
富山大学五福高岡地区事務部人社系総務課 経済学部担当
TEL.076-445-6402/FAX.076-445-6419
E-mail: ecosoumu@adm.u-toyama.ac.jp