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富山大学経済学部は時代の変化に対応します

　2018年度より富山大学経済学部の教育課程は大きく変わりました。本学部は1924年に設置された官立高岡高等商業学校をルーツとして、幾多の変遷を経ながらも一貫して社会に有為の人材を輩出してきました。2018年度からは、これまでの3学科＋履修コース制による学修をコアとしつつ、専門教育、ゼミナール、海外留学や発展的プログラムなどをより魅力あるものにして、社会からの期待に応えています。

大きく変わる７つのポイント

履修コース制を核とした分野横断型の教育課程

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　富山大学経済学部は全国の国立大学の中でもユニークな社会科学の総合学部です。経済学部は、経済学科、経営学科、経営法学科の3学科から構成され、それぞれの学科で経済学、経営学、法学とその関連分野を深く学ぶことができます。一方、実社会では、経済学、経営学、法学の複数分野にまたがる知識や考え方を求められる場合も数多くあります。本学部では1年次にすべての人が経済、経営、法学の基礎を必修科目として学びます。2年次以降、昼間主コースでは将来の進路や関心に沿って履修コースを選択します。履修コースには所属学科の学問領域を集中して学ぶコースの他、他学科の科目も含めて体系的に学ぶ分野横断的なコースがあります。2018年度入学生からは専門科目を学修段階別に「導入」「基礎」「発展」に類型化して、幅広い知識が段階的に無理なく身につくようになりました。なお、2022年度より、データサイエンスの知識・能力を実践的に学ぶ「社会データサイエンスコース」を設置しました。

切れ目のないゼミナールで課題発見・解決力を伸ばす

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　大学での学びはゼミナールにあると言っても過言ではありません。ゼミナールでは少人数で一つのテーマを深く学んだり、チームで研究に取り組みその成果を国内外で発表したりします。2018年度入学生から、専門ゼミナールの開講時期を早めて入学から卒業まで切れ目のない少人数教育を実施しています。1年次前半で大学での学修や生活に関する講義を受けた後、入門ゼミナール、基礎ゼミナール*1、専門ゼミナール、卒業研究を順次履修します。このほかにも自治体や学外の企業、組織と連携した課題解決型の演習を開講します。1年次から4年次まで密度の高いゼミナール開講によって、専門的学識はもとより、コミュニケーション能力や課題発見・解決力を高めます。

<註>
*1 基礎ゼミナールは昼間主コースのみの開講です。

学んだ知識の実践的活用力を高める　－社会連携科目群の拡充－

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　身につけた専門的学識や考え方が現実の社会でどのように活かされているのかを知ることは、学修への意欲を高めるとともに、社会に出た後のキャリア形成にも役立つでしょう。経済学部では、これまでも地域の企業や政府機関から数多くの寄附講義をご提供いただくとともに、地域の課題発見と解決策を考える課題解決型の演習などの企画・実施を通じ、地域で活躍しうる人材を多数輩出してきました。 2018年度からは、これらの科目に加えてキャリア形成のための科目やインターンシップなどを“社会連携科目”として位置づけ、専門科目で学ぶ理論や考え方が実社会で活用されているありさまを体感できる機会を拡充しました。

グローバル社会で活躍できる人に　－留学プログラムの拡大－

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　これからの社会では国際的な視野を備えた人の活躍が不可欠です。経済学部では海外の交流協定校との間で、相互の学生が追加的な授業料負担なしで6ヶ月から1年間の留学ができるプログラムを用意しています。また、比較的少ない負担で参加できる短期の語学研修やサマースクールも提供しています。さらに、2018年度から、開南大学(台湾)との間でダブル・ディグリープログラムが始まりました。このプログラムでは、開南大学にて所定の単位を修得した学生に対して、富山大学と開南大学の双方から学位を授与します。開南大学では英語による授業のコースも用意されており、アジア経済のダイナミズムを体感しながら経済や経営に関する専門科目を学べます。

密度の濃い学修を実現するクォーター制の導入

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　社会科学の幅広い分野を学び、知識や考え方の理解と定着を図るには、密度の高い学修が求められます。経済学部では、専門科目においてこれまでの前期・後期の2学期（セメスター）制から4学期（クォーター）制に、2018年度入学生から移行しました。これによって、専門科目はこれまでの15週間に代わって7.5週間の授業が基本となります。クォーター制の導入で学修成果を適時的に確認することができるとともに、長期のインターンシップやボランティア活動、留学にチャレンジしやすくなります。また、夜間主コースで学ぶ人にとっては、勤務の都合に合わせた柔軟な学修計画を立てることができます。一方、課題解決型の授業やゼミナールなど、じっくり学ぶことが望ましい科目は、これまで通り学期単位や通年で開講します。

将来の進路を見据えた能力を磨く　－アドバンスト・プログラム－

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　将来の進路を見据えて、履修コースで学んだ知識やスキルを高いレベルで活かす力を身につけたい人のために、昼間主コースでは2018年度入学生よりアドバンスト・プログラムを開設しました。アドバンスト・プログラムでは、留学や課題解決型の演習、社会連携型の実践的な講義の履修を通じて課題発見・解決力やコミュニケーション能力を磨きます。また、同プログラムへのチャレンジには専門分野の深い理解が基礎となるので、専門科目のGPA*2が一定水準以上であることも求めます。プログラムには、“国際ビジネス”、“金融・財務“、“行政マネジメント”の3つがあります。各プログラムで定めた要件に到達した人にはプログラム修了証を授与し、学修の成果を見える形にします。

<註>
*2 GPA(Grade Point Average)とは、履修した科目の成績を数値換算し得られる平均値を言います。

働きながらの学びへのサポートを強化　－夜間主コースも変わります－

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　夜間主コースの授業は18時10分から始まるので、昼間に働きながら学ぶことが可能です。経済学部ではこれまでも夜間主コースの授業だけを受講して4年間で卒業できるカリキュラムを提供してきました。2018年度入学生より、就業形態の多様化を踏まえて、昼間に開講される科目の修得可能な単位数を40単位から60単位に拡大しました。また、勤務の都合などで通学できる日数が限られている人のために、長期履修制度を導入します。長期履修を選択すれば、4年間分の授業料で４年間を超えて在籍することができ、仕事との両立を図りながら計画的な学修が可能となります。さらに、これまで昼間主コースで開講されていた入門ゼミナールを夜間主コースでも開講して、少人数教育を一層充実させます。

受験生のみなさんへ

　急速な変貌を遂げる社会において、経済や経営、法律を学び、論理的かつ柔軟な思考力と力強く前に踏み出す行動力を備えた人材への期待はますます高まっています。ぜひ、富山大学経済学部の新しい教育課程の下で、社会の期待に応えつつ自己の目標にチャレンジしていただきたいと思います。
　なお、本学部では2018年度入学生より教職課程を廃止しましたので、受験を考えている皆さんはご注意ください。