南開大学日本研究院と富山大学経済学部との学術交流協定締結について
2013年3月に中国の南開大学日本研究院と富山大学経済学部は、学術交流協定を締結致しました。去る3月15日、小倉利丸・経済学部長、王大鵬・経済学部教授、酒井富夫・極東地域研究センター教授および星野富一の4名は、天津国際空港経由で南開大学日本研究院を訪問し、宋志勇・日本研究院長と本学小倉経済学部長との間での学術交流協定の締結を無事に行いました。また、締結後は本学から南開大学へのプレゼント贈呈、そして全員で記念撮影を行ったほか、その日の夜には南開大学構内のレストランで私たちへの歓迎食事会が盛大に開催されました。昨年9月の日本による尖閣諸島国有化問題を巡って日中双方は激しく対立し未だ和解のきっかけさえ掴めずにいる状況でもありますので、私たちの訪問もぎすぎすした雰囲気のものになるかもしれないことはある程度覚悟していましたが、実際にはそれは全くの杞憂であり、全てのイベントが終始和やかな雰囲気の下で進められました。
なお、翌16日と17日には、同研究院の会議室で北京大学日本研究センターと南開大学日本研究院との共催による中日国交正常化40周年記念シンポジウム「中日関係の歴史、現状と展望」が開催されましたので、私たちもそれに出席させて頂きました。オープニングセレモニーともいうべき2つの基調講演のうちの日本側から基調講演を行った毛利和子・早稲田大学名誉教授は、無人の小さな島の領有をめぐって日中双方が激しく対立し、国交正常化以降の40年間で達成された重要な成果を無にしてはならないことや、「日中双方の共通の敵は偏狭なナショナリズムである」ことなどを強く訴え、シンポジウムの出席者に大きな感銘を与えました。なお、小倉学部長、酒井教授、そして星野の3人も分科会で報告し、王教授はコメントをされました。
私たち一同、今回の3日間の訪問は大変に意義深いものであったと実感しつつ帰国の途についた次第です。
(文責 星野富一)

協定書を手にする本学小倉経済学部長(左)と宋志勇・南開大学日本研究院長(右)