国際交流
留学報告書
経営学科3年 女子
留学先:大連理工大学(2014年10月~2015年3月)
留学の動機と準備(語学、ビザなど)
中国語を身に付け、中国語でコミニーケーションがとれるようになる。また、海外での生活を通して、日本に対する客観的な視点を養う。
当初は中国語が全くできなかったため、中国人学生ボランティアや先に留学を開始していた日本人の友人達が助けてくれた。ビザは6月頃に名古屋で申請した。
留学生活について
住居(寮やアパートの設備)
大学構内にある留学生用の寮は、一人部屋か二人部屋かを選ぶことができ、私は二人部屋を希望した。部屋は、国籍、年齢関係なく割り振られるが、私のルームメイトは日本人の同級生であった。部屋には机とベッドとロッカー、掃除用のほうきが用意されている。布団とその他の掃除用具は自分たちで購入した。トイレとシャワーがついているが、キッチンはない。自費留学生用の寮には公共のキッチンもついているが、交換留学生は別の棟であるためその設備はない。冬は『暖気』と呼ばれる暖房が入る。部屋の片隅に備え付けられたパイプがそれである。建物全体にお湯を巡らせて温める仕組みで、温度調節ができないため、自分たちで窓を開け、外気を入れて調節した。最上階からは大学構内が一望できるほど眺めがよく、旧正月の春節には、周囲で打ち上げられていた花火がよく見えた。しかし、私が住んでいた4号棟は、学期が始まると同時に中国人院生のための寮となり、引き続き授業を受ける留学生たちは、他の棟に引っ越した。ちなみに門限は11時である。
生活環境(気候、大学周辺の様子、交通機関、食事、お金の管理方法、携帯電話など)
私は10月からの一学期だけの留学であったため、冬物の準備だけをしていったが、着いた頃はまだ日差しが暖かかった。しかし、真冬は氷点下となり、現地の人たちはみんなダウンコートを着用していた。
大学内や周辺にはスーパーがある。隣接する大連ソフトウェアパーク内には日本企業がたくさん入っており、コンビニのローソンが店舗を構えていた。近くには大型スーパーのウォルマートもあるので、授業後や休日などに出掛けてみるとよい。髪を切るにも携帯を買うにも、大体は大学周辺で事足りる。
お金の管理については、銀行口座を開設することをお勧めする。日本からの仕送りやネット支払いなどで利用するため便利である。また、理工大学においては、現金または中国建設銀行が利用されることが多い。
中国の公共交通は、本数が多く、安い。しかし、人が多く身動きが取れなくなることもしばしばあるので、貴重品の管理には注意しなければならない。
留学時の毎月の生活費(寮費、食費、娯楽費などの概算)
寮費は、二人部屋の場合、一日20元(一人部屋の場合は一日30元)。食事は、大学周辺のお店で中華料理を頼めば一人当たり15元前後である。食堂を利用すればさらに安い。入国時の為替は、1元約17円であったが帰国時には1円20元になっていた。
学習、研究以外の活動(スポーツ、文化活動、週末や長期休暇の過ごし方など)
授業以外にも文化授業が開講され、中国文化に触れるよい機会であった。私は太極拳と武術の授業を履修した。10月には国際文化祭、学期末には新年パーティーが開催され、中国人だけでなく各国の留学生たちと一緒に盛り上がった。
週末はバスに乗って駅前まで出かけたり、日露戦争の舞台である旅順観光に行ったりした。また、開発区の日本企業団地の見学や、大連駐在の富山県民との交流会もあった。一月頭から三月半ばまでの冬休み中に、一か月かけて中国東北部や内モンゴル、内陸部などを旅行した。
留学中の学習の概要
各々の中国語能力によってクラス分けされ、クラスごとに授業内容が異なる。学期前の中国語試験によって能力が測られるが、私は現地への到着が学期開始に間に合わなかったため、テストではなく口頭での質問により初級のクラスに割り振られた。初級クラスは総合、会話、聴解、作文の授業がある。
留学面での苦労・アドバイス等
私が富山大学から示された留学期間は3月までであったが、中国では3月から新学期が始まるため、最後の一か月は受講ができなかった。12月の時点で、留学期間が学期をまたぐことを富山大学に確認していたものの、富山大学から理工大学への連絡がなかったため、理工大学からは許可が出ず、帰国することになった。個人ではどうすることもできないことが多々あるので、大学間での連絡はしっかり取ってもらうべきだった。
留学を振り返って
中国語はゼロからのスタートであったが、覚えたことをすぐに使えるという環境は、語学学習に大いに役立った。また、外国人になるという体験が、日本人としての自分の振る舞いに影響を与えていたように思う。半年という短い時間であったが、実際にそこで暮らすということで、中国に関する理解が深まった。
今後留学を考えている学生へのメッセージ・アドバイス
私が最も問題を感じたのは、留学期間に関する大学間の認識の違いである。交換留学であれば、富山大学と提携校の間で連絡をしっかり取ってもらうということを、重ねて強調しておきたい。留学全般においては、日が経つにつれて徐々に慣れが出てくるかもしれないが、決してそこは日本ではなく、自分は外国人であるという自覚は維持しておくべきなのだろう。中国での長期滞在は、Gmail、Facebook、LINE、Twitter等は使えなくなってしまうので、必要があればパソコンにVPNなどをつないでおくとよい。
この報告が、少しでもお役に立てれば幸いです。ぜひ、実りある留学となるよう、しっかり計画を立てて出発してください。応援しています。
交流協定校に留学経験をした学生の報告書です。
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