国際交流
留学報告書
経済学部経済学科2年 女子
留学先:開南大学(2014年9月~2015年1月)
留学の動機と準備(語学、ビザなど)
高校の時から、海外に出て新たな世界を見てみたい、甘えの効かない環境に身を置いて自分自身を成長させてみたいという思いを持っていた。そして、大学学部内の留学説明会で、交換留学制度と給付金制度があることを知り、大学の卒業単位的にも金銭的にも負担が少なく留学出来る良い機会だと思ったのが最大の動機である。中国語に関しては、大学の選択講義で中国語Bを取っていただけで、他に特別な勉強はしていなかった。しかし、入門ゼミでお世話になった教授の先生から大学院生が先生となって行われる中国語講座が長期休暇中にあるからと誘っていただき、そこで実用的な内容や発音をある程度学ぶことが出来たのが少し救いだったと思う。また、留学の手続きの進行状況に合わせてパスポートやスーツケースの用意をはじめ、入学許可書が届いてからやっと航空券を予約し、東京へビザ取得に向かうことができた。
留学生活について
住居(寮やアパートの設備)
私は大学内の寮に入っており、4人一室でトイレとシャワーは各部屋についていた。そのほか洗濯機や冷蔵庫、テレビといったものは各階に共同であったが、寮にはキッチンがなく、電子炊飯器のようなもので蒸し料理が出来るだけの設備があるだけだった。また、各部屋に冷房はついているものの、暖房はついていないので12月・1月は寒さがこたえるときがあった。
生活環境(気候、大学周辺の様子、交通機関、食事、お金の管理方法、携帯電話など)
夏は言うまでもなく暑いので、外では半そでで過ごすが、大学の教室内などは冷房が効いているためかなり肌寒く、基本羽織るものが必要となっていた。12月・1月は10度程度でもかなり寒く感じるため、日本の冬と変わらずセーターとコートが不可欠だった。大学周辺にはコンビニや飲食店が多数あるので食べることに不便はしないが、大型スーパーなどが無いのが難点で、交通機関に関しては、大学から桃園駅までは大学専用のバスが何便も往復しているので街に出るのに不自由はしなかった。食事については、台湾の料理は火が通っているものがほとんどであるうえ、生野菜は価格が高めなため、栄養の偏りが気がかりだった。お金に関しては、スーツケースに鍵をかけ、その中で管理していた。携帯電話やパソコンは日本と同じものを使用し、学外に出たときはWi-Fiを探してつかっていた。
留学時の毎月の生活費(寮費、食費、娯楽費などの概算)
給付金の振り込みが開始されるまでの2・3週間は日本から持参したお金でやりくりし、その後は毎月6万円の給付金で寮費を含めた生活費を賄っていた。台湾は物価が安いと言われるが、実際に生活してみる日本と変わらないものも多くあり、特に私は、旅行や遊び、食事などに誘っていただく機会に恵まれ、積極的に動いていたので、給付金が浮くことはなかった。
学習、研究以外の活動(スポーツ、文化活動、週末や長期休暇の過ごし方など)
留学期間の前半は日本人同士でバドミントンを頻繁にしており、バドミントンを通して現地の学生とも交流することができていた。また、後半の二か月間は柔道部に所属し、日本人のいない空間に身を置きながら活動していた。週末は現地の学生と観光名所などに出かけたり、現地の学生の家に行くことも多かったが、日本人同士で図書館や学内のジム、そして買い物に行くことも多かった。
留学中の学習の概要
中国語の講義は、聞き取り、発音、会話などに細分化されたものを初級・中級・高級から選べ、中国語と英語のどちらで講義を受けるかも選ぶことが出来た。私は初級の講義を中心にとっていた。また、台湾はピンイン表記ではなく注音符号という特殊な記号で発音が表記されるので、それを憶えることが必要となっていた。経済系の講義は全て英語で行われた。
留学面での苦労・アドバイス等
留学で苦労するのはやはり言語である。現地の生活やそこに住む人の考え方や性質には時間をかければ慣れることもできるし、割り切ることもできる。しかし、言語は自ら学ぶ意識が無ければ身に付かないし、活用することが出来ない。やはり言語がある程度できて現地の人と通じ合えるし、関係性を深められると思うので、最低限、留学する前に自分がどれだけの実力があるのか、どれだけしゃべれるのかを知っておく必要があると思う。
留学を振り返って
私は、実質4か月間の交換留学だったが、日本にいては出来なかったであろう経験を多くすることができたし、数えきれないほどの出会いがあった。それは現地の人だけではなく、同じ留学生や、台湾と言う国で巡り合った日本人にも同じことが言えると思う。大学も生きてきた過程も違う日本人が必然的に結びつくからこそ、お互いに言い合うことが出来たし、価値観を共有することが出来たと思う。そして、留学前は授業に、バイトに、部活にと決められた日程をこなすのに精一杯で忙しい毎日だったが、現地では、時間にゆとりがあって、学ぶにも遊ぶにも時間は十分あった。そのせいか、日本にいる時よりも笑顔になれていたし、あらゆる思いと格闘し、あらゆるものを吸収した留学でもあったので、喜怒哀楽がはっきりしていてより人間らしく過ごせていたと思う。私にとって、留学中の出会いと思い出は一生の宝物であるし、人生の中で最も幸せで充実した日々だったと言える。
今後留学を考えている学生へのメッセージ・アドバイス
私は、留学には日本で平凡な大学生活を送ることの何倍もの価値があると強く感じた。言語が出来れば出来るほど現地の人との関係性はより深いものに出来るが、もし、私のように言語に不安が残った状況であったとして行く事に十分価値があると言える。そして、留学に行ったのならば、どんなに出来なくてもどんなに恥をかいても授業や手を付けた活動は途中で投げ出さないでほしい。必ず結果はついてくるし、国を超えても頑張りを見てくれている人はいて、評価してもらえるからだ。留学生なら尚更、日本人としての評価にもつながる。また、勉強だけでなく遊びにも積極的になることが大切だと思うので、守りに入る事なく、留学生活を楽しんで欲しいと思う。
交流協定校に留学経験をした学生の報告書です。
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