国際交流
留学報告書
経済学部経済学科 3年 女子
留学先:国民大学校(2018年8月~2019年1月)
留学の動機と準備(語学、ビザなど)
留学の動機
私の今回の留学の動機は主に3つありました。まず1つ目は、大学1年次から学んでいた韓国語をより上達させるためです。在学中に韓国から留学に来た学生のチューターをする機会が何度かあり、韓国人学生と接するうちに、韓国語を使ってより多くの人達と交流したいと思うようになりました。
次に2つ目は、純粋に韓国がどのような国であるのか、実際に自分の目で見てみたいと考えたからです。私の所属しているゼミナールでは、国際貿易理論について学んでおり、そこでは日本と韓国の貿易構造が非常に類似していることや、競争関係にある品目が多い一方で、産業内貿易も盛んであり、韓国と日本が貿易における結び付きが強いことを知りました。貿易の動向は国内の政治や経済状況とも深く関わっており、韓国についての幅広い知識を身に付けたいと考えました。
そして3つ目には、留学という経験を通して自分の視野を広げたいと考えたからです。自分とは異なった文化や価値観を持った人と接することは、固定観念に囚われることなく相手を理解する力や、柔軟性を養う貴重な経験だと思います。以上の3つが私が留学を決めた動機です。
留学の準備
留学に向けての準備として行ったことは、韓国語能力試験(TOPIK)の受験とパスポート、ビザの取得です。交換留学であったため、事務の方やゼミナールの指導教員、韓国語の授業で以前お世話になった教授が色々とサポートしてくださり、無事に手続きを終えることができました。
留学生活について
住居(寮やアパートの設備)
私が半年間過ごした校内寮には食堂、コンビニエンスストア(24h営業)、ジム、ランドリールーム(洗濯機と乾燥機が有料で使用できます)、学習室が内設されていました。4人部屋でしたので、部屋には2段ベッドが2つと、机とロッカーは1人分ずつ用意されていました。部屋にはトイレとシャワールームがあり、ルームメイトと共用で使いました。各部屋にはフリーWi-Fiが完備されていたため、寮内でインターネット環境の心配をする必要はありませんでした。また、休憩室にはウォーターサーバーと冷蔵庫があり、寮生であれば誰でも自由に利用することができました。
生活環境(気候、大学周辺の様子、交通機関、食事、お金の管理方法、携帯電話など)
・気候
気候は、夏から秋にかけては富山のように雨が多いこともなく、比較的過ごしやすい気候でした。しかし、韓国は日によってPM2.5の大気汚染が酷い時があるため、日頃からインターネット等でチェックし、マスクをするなどの対策が必要でした。冬は、最低気温が-10℃くらいにまで下がるので、ダウンコートなどのしっかりとした防寒具が必須でした。
・大学周辺の様子
大学周辺は学生向けの食堂のようなお店で賑わっており、スーパーや100円ショップ等も徒歩圏内にあったため、生活で不便に感じることはありませんでした。
・交通機関
大学前から出ているバスに乗れば、最寄りの駅には約10分で行くことができます。ソウル市内であれば、バスでも電車でも距離に関係なく120円程でどこにでも行けてしまうので、交通の便に関しても非常に良かったです。
・食事
食事は、授業がある日には校内の食堂で昼食をとり、夜は近所のお店や寮内のコンビニエンスストア等で簡単に済ませることが多かったです。
・お金の管理方法
お金の管理については、韓国はキャッシュレスが進んでいるので交通カードの入金と屋台で食べる時以外の会計はほとんど全てクレジットカードを利用していました。現金が必要な場合は、クレジットカードのキャッシュ機能でATMで下ろすか、あらかじめ日本から持ってきていた日本円を換金所で韓国ウォンに換えるなどしていました。
・携帯電話
携帯電話は、私はプリペイドSIMカードを契約し、今まで使っていたスマートフォンにSIMカードを入れ換えて利用していましたが、韓国で一般通話を使用しないのであればWi-Fiルーターのレンタルで十分だと思います。
留学時の毎月の生活費(寮費、食費、娯楽費など)
寮費は、1学期7万円程で、休業期間も過ごしたい場合には、4万3千円程を追加で納付すれば、退寮期限を延長することが可能です。毎月の生活費は、食費と交通費、SIMカード代等を全て合わせると4万円程でした。
学習、研究以外の活動(スポーツ、文化活動、週末や長期休暇の過ごし方など)
留学中は運動する機会があまりなかったので、寮内のジムをよく利用していました。また、韓国人学生と日本人留学生の交流サークルに所属し、漢江(ソウルの中心を流れる川)でのピクニックや景福宮の夜間観覧に参加しました。なかなか授業以外では韓国人の学生と話す機会がありませんでしたが、このサークル活動では韓国人学生のほうから積極的に声をかけてくれるなど、韓国語が未熟な私にとってはとても有り難かったです。
週末にはルームメイトと大学近辺を散策したり、西大門刑務所や芸術の殿堂という場所でコンサートを聴きに行ったりもしました。語学だけでなく韓国の歴史や文化についても関心があったので、以前よりは理解を深めることが出来たのではないかと思います。
長期休暇中には国民大学の語学堂へ約2週間通いました。(費用は7万円程でした)
留学中の学習の概要
授業は大きく分けて留学生対象の韓国語の授業と、韓国人学生と共に学ぶ日本学科での授業との2つがありました。まず、私が履修した韓国語の授業(韓国語Ⅰ・韓国語Ⅱ)では、基本的な文法や語彙を中心に学んでいき、修了後には初級者からTOPIK3級レベルにまで語学力をあげることができました。授業時間の多くがlisteningと会話の練習に充てられていたのでspeakingの力が最も上達したと感じています。次に、日本学科で履修した授業は3科目(師弟同行セミナー・日本の争点研究・日本語ビジネスコミュニケーション)ありましたが、どの授業も韓国人学生との交流がメインのものでした。具体的には、ビジネスの場面で使われる日本語を学ぶ韓国人学生のサポートや日本の政治や経済、教育など様々な分野をテーマにしたディスカッション、国立図書館やオリンピック公園等の文化施設見学を韓国人学生と共に行いました。これらの授業では、韓国人の視点からの日本というものを知ることができ、今まで海外に行った経験がなかった私にとっては、日本を客観視するという貴重な機会になりました。
留学面での苦労・アドバイス等
留学面での苦労
留学で苦労したことはあまりないのですが、1つ挙げるとすればお金の管理方法についてです。留学費用を現金で管理するのは危ないので、クレジットカードのキャッシュ機能を利用するか、または現地の銀行で口座を作り、日本の自分の口座から送金したり、現地で換金したお金を口座に預けておくことがお勧めです。また、留学中にはクレジットカードを使うことが多かったので、事前に毎月の利用限度額やキャッシュ機能の有無は確認しておくと良いと思います。
留学を振り返って
1年次の基礎韓国語を履修後から留学に至るまで、ほぼ独学で韓国語の勉強を続けていましたが、実際に韓国に身を置き、常に目、耳から韓国語が入ってくる環境になることで、上達するスピードが全く違うことを感じました。やはり、語学はその国で学ぶことが一番効果的ではないでしょうか。そして、語学の勉強を深めていくにつれて、言語にはその国の人の価値観や考え方、文化背景も含まれており、語学の勉強のおもしろさを更に感じました。最後に、今回の交換留学で支援してくださった全ての方に感謝し、留学で得た経験をこれからの大学生活や、就職活動で活かしていきたいと思います。
今後留学を考えている学生へのメッセージ・アドバイス
今留学を考えている方がもし居たら、私は絶対に行くことをお勧めしたいです。理由は、私自身心の底から留学に行って本当に良かったと断言できるからです。留学を決断するまでには、自分の今の語学力で留学して大丈夫なのか、4人部屋ということを聞いていたので、上手く過ごしていけるのだろうか等、様々や不安はありましたが、いざ行ってみるとそれ以上に留学で学んだことが多くありました。留学とは、単に語学の勉強だけでなく、そこで様々な人と出会い、様々なものに触れ、自分なりに何かしら得られるものが必ずあると思います。人間的にも成長できる貴重な機会なので、是非迷っている方はチャレンジしてみて欲しいです。
交流協定校に留学経験をした学生の報告書です。
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